「あの、荒山って…子供なんですか?」


「子供…?」


「さっきの電話、子供の声でした」


幼い子供の声だった。

子供が考えたとは思えにくいな。


「…」


荒山って、本当に誰なんだろう。

どんな人なのかな…

考えていると、いきなりお父さんに抱き着かれた。


「ちょっと」


「あー…久しぶりな気がする」


いや、毎日な気がするんですけど?

離してほしくて、抵抗した。


「撫でてほしいの?」


「違うっ」


どういう風に見えたのか説明してほしい。

嫌がってるのに、撫でてとか。