「スタート」


皆は一斉に走り出した。
女の子が沢山いる場所へと笑顔でカッコつけ始めた。


皆…って言っても、平次は自分の隣にいた。


「いいの?」

「嫌だもん。好きでもない子に話しかけても…」


本当、正直すぎる。
まぁ、いいかな…?

平次は自分に抱き着いてきた。

「ねぇ、二人でちょっといいとこ行こう?」

「どこ行くの?」

「南なら覚えてるはず」


平次が自分の手を引っ張って、走った。

どこ行くんだろ。でも、見たことがある景色…