ふぅ、やっと一人になれた。

今だけ感謝します、二人とも。

「ちょっと!」

「はいはい、一人だけ宮沢と楽しもうなんて許さないから」


ぎゃあぎゃあ騒いでいる皆を見ていて笑えた。

本当、アホっぽいなぁ。

それにしても、喉が渇く。
飲み物買いに行こうっと。


ずぶ濡れなもんだからバスタオルを巻いたまま外に出た。


寒い。やばい、寒いっ。
早く買って戻らなきゃ。


自動販売機の前で何にしようか悩んでいた。

水、飽きたから…炭酸にしようかな。


「宮沢…南…さんですね?」


「は?」


うしろを振り返ると長身で黒いスーツを着た男がいた。