あ~…要、覚えてろーっ。

「ぼらっ…ずげぇだぼー」

…何て言った?

水の中でしゃべらないでよ。
分かんないから。

要がどんどん引っ張っていく。ちょっと、本当にもう休みたい。

要の肩を叩いて、休みたいと口パクで言った。

すると、要は渋々ながら自分を離してくれた。


「あ~もう、バカ要」

「お前、疲れたの?」

「違う」

プールから出て、バスタオルを受け取り体に巻いて椅子に座った。

「大丈夫?」

「うん…」

平次が隣に来て、自分の頭を撫でた。

うーん。ちょっとひとりになりたいかも。