でも、苦しんでいるところを助けてくれた女の子って…


「南っ」


お父さんに抱き着かれて、よろめいた。

要を安全なところへと、寝かせた。

お酒くさい…っていうか重い。

押し倒された感じ?
重いってば。どいてーっ。


「助けてくれてありがとう」


静かに呟いて、どいてくれた。

どういうことだろう?
助けた…?

「お父さん…」

「さぁてと」

またお酒を飲んでは、おつまみを食べていた。

お父さん。


何がありがとうなの?

聞きたいけれど、楽しく飲んでいるとこを邪魔してはいけないと思い、黙っていた。