「先生には言わないでくれ」

「…分かった」

要の頭を撫でた。
ありがとう。

「そうだ。これどうだ?」

一枚の紙を自分に渡した。

詞が書いてあるやつで、今回は……んー。

「まぁまぁかな」

「じゃ、いつもながら…」

「OK」

ギターを持ってソファーに座った。
顔を見合わせて頷いた。

「大丈夫。今日も笑えてる。泣いてない。

いつか見たドラマのような恋をした。
けど、上手くはいかない。

何度も恋ばなをして、上手くいくように頑張ってきた。

運命やキセキなんて言葉は軽すぎる。

ねぇ、君は今…誰の隣で笑ってる?

誰と手を繋いでる?誰と抱き合ってる?
疑問ばかり…
君が好きっていう気持ちも今は、疑問だらけ。

好きだったのかな?
好きだったはず。
なのに、頭の片隅には君の顔も声も思い出せない。


今日も、笑ってるよ。泣いてないよ。

泣き虫だってからかわれたね。

今は、もう泣いてない。

もう…泣かないよ。
恋愛ドラマのようにはいかないの。
ねぇ、君は今も…誰かに抱かれて眠ってるの?」

…要って恋愛もの多いよね。
しかも女の子目線で。