「ちょ、もう何これ!!」

「落書き」

要はペンを平次に見せて、投げた。

「昨日は、どっかの誰かさんが南をひとりじめしたようで」

お父さんが要の横で言った。笑顔なんだけれど、怖い。

「それは…」

「しかも?いやらしいことをしたんですって」

「風呂でですって」

誰のマネしてるんだか。
要とお父さん、溝川、隆幸さんは平次を責め続ける。

バカだね、本当に。

「ふ、夫婦なんだから!」

「俺は大親友以上」

「私は父」

「僕は…不倫関係?ふふ」

「俺の元カノ」

要とお父さんは、まぁいい。
溝川と隆幸さんは、まったく関係ないんだけど。

不倫してないし、彼女でもなかった。