大声で怒鳴ると、一気に静かになった。

「でも、南。まず父である私と…」

「いいわけないでしょ。南は僕と」

もう、このバカ共…話を聞かないよね。

「一人で入る」

「それはダメっ」

平次に腕を引っ張られて、部屋を出てちょっと遠いお風呂場に連れて行かれた。

温泉がよかったのに。

もう諦めよう。何を求めても仕方ないし。

「脱がしてあげる?」

「…あっち向いてて」

扉のほうを向かせた。
だんだん要に似てきたなぁ。
厄介になってきた。

さっさと脱いで、タオルを巻いた。