「俺も好きだぞ」

隆幸さんが割り込んできた。
ここにも馬鹿一人がいた。

「私もだ♪」

…何回ツッコんでいいの?
まぁ、自分の周りは馬鹿ばかりか。

それはそれで珍しいものだけど。

「もうすぐ着くねぇ」
お父さんが窓から外を見ながら言った。
確かにもうすぐだ。

「…木田先生?」

「…」

顔を手で隠していた。次は何だろう。

「先生?」

「…何か嫌な予感がする」

「嫌な予感…」

多分、何か大変なことになるのかも…しれない。

また皆がナンパされたりとか、それよりもっと何かありそう。