「いいの?見てて痛々しい子だったけど」

「痛々しくていいですよ。アホだということを世界中の人達に分かってもらいあいつに恥をかかせようとしてるんで」

あいつに恥というものを知ってもらわなきゃ。

ということで、放っとくことに。

「彼、いい奴じゃない?」

「まぁ…ナルシストなとこがなければね」

それ以外…馬鹿なこと、アホだということ、ウザイとこ…

まぁ、いい奴でいい友達だ。

それは、これから先も今も…ずっと一緒に音楽を続けたい。
あいつだからここまで一緒にやってこれたんだ。

「高城要…か。僕も同級生だったら、もっと近づけたのに」

「残念でしたね」

窓から遠ざかっていく要の姿を自分は笑って見つめた。