「木田先生?どうして…」


「逃げろ、宮沢。溝川さんはお前を吉田先生から力付くでも奪う気だ」


…知ってます。だから話ですまないのなら力付くでも分からせてやろうかと考えていました。

「…先生。今逃げてもまた追いかけられます」

逃げてどうにかなる相手じゃない。

すると木田先生が抱きしめてきた。

「先生?」


「俺、お前が心配なんだよ…」

ありがとう、先生。でも大丈夫だから。

「ていうか先生は早くか…」


バーンッ!!


扉が勢いよく開いた。誰、溝川?

よく見てみると、溝川はヤクザっぽい奴らに縄で縛られている。顔なんて殴られた跡が…


「全く、こいつどうします?」


「とりあえず、組長が来るまで生かしとくか」

…溝川、やっぱり痛い目にあったか。