「家族なんか、面倒なだけ」

家族なんていらない。宮沢さんだけが欲しい。

僕は無駄なことはしない。今は駒を動かして追い詰めることだけ。

「君達に宮沢さんを守れないよ」

甘い気持ちで守ろうだなんて、ずいぶん僕もナメられたものだ。

いきなり電話がかかってきた。

「あ、もしもし。うん、そう。へぇ…木田…ね」

木田晃。宮沢さんのことが好きだったやつ。

まぁ、犯しちゃったって男?

この男、使えるかもしれないな。

「さてと。パーティーでも始めようかな」

暗い闇の中で僕は微笑んだ。
憎まれていい。嫌われていい。

手に入れる為には駒が必要だ。その駒を上手く使わなければ。


「ふふふ。エンディングが楽しみだ」