「中止って…」

「お前にとっては都合が良かったんじゃないのか?」

ヘリに乗って、1番最初に口を開いたのは要。

「聞いたのか…?」

「ああ。空が溝川の所に来たことも」

気まずそうに自分を見つめた。
隠しても意味がなかったね。けど、まぁ…

「ありがと」

「え!?」

「言ってくれたほうがすっきりするから、次からはちゃんと言って?」

隠し事されるのって…なんか嫌な気分になる。
要の頬をつねって笑った。

今までに見たことがないアホ面。