───おまえを今から10分前に戻してやる───



 死神の言ったことが、頭をよぎる。




 …私、


 生き返ったんだ。




 《クククッ》

と、死神の声が頭の中で響く。




 な、名無しさん?





 《どうだ、生き返った気分は? おまえには、これから選択権を与える》




 選択権?





 《ああ、そうだ。あとで説明すると言ったろう?》




 う、うん。





 《なに、たいしたことじゃない。選べばいいだけのことなんだから。これから、俺の言うことをよく聞くんだ》




 う、うん。


 …選べばいいこと?