カウントが始まった。

 《1、2、3───…》





 突然、がやがやとざわめき声が耳に入ってきた。


 高らかに笑う、女の子たちの声が、耳障りなほど入ってくる。




 私はゆっくりと目を開けると、たくさんの人が、私の目の前を通り過ぎていった。


 人込みの中に、ぽつんと立っている私を、まわりの人は私の顔をじろじろと見ながらよけて行く。




 私は辺りを見回した。


 まわりの人は、私の行動を見て、ひそひそと話し合う。





 自分がまわりに見えている…


 そう思った私は、すぐさま自分の体を見た。





 体が…


 透けてないっ!