「ママ、大丈夫なの……。こんな高そうなお店……」 そわそわと辺りを見回しながら、ママが待つ一番奥の席につく。 「たまには、こういうお店もいいもんでしょ」 と、クスリと笑みを浮かべ、カップをゆっくりと口元に運ぶ。 赤い唇……。 普段あまり化粧なんかしないのに────。