「ふ~む」

 死神が、私の回りをぐるりと回る。




 「ちょ、ちょっと…、なによ気持ち悪いわねっ!」



 「おまえ、どこかで見たことがあるなぁ…」




 私は、目をぱちくりすると言った。

 「どこかでって、どこでよ?」




 死神は、私をじっと見る。

 「ふ~む。おまえ、俺の額に顔を近づけてみろ」





 えっ?




 「ほら、早くしろっ!」





 不安が、私の心によぎる。




 私は彼を見ると、彼はゆっくりとうなずいた。