私は腕を組むと、じろりと死神を見下ろした。

 「聞くわよ、なによっ!?」




 死神は、ゴホンッと咳払いをすると言った。

 「おまえは、死ぬはずではなかった。なぜ、俺が見えたのかが問題だ」




 えっ?



 私はきょとんとして、死神を見る。




 死神は言った。

 「そう、なぜ俺が見えたのか。さっきも言ったように、俺の姿が見えるのは、俺が目星をつけた奴だけだ」




 私は目をぱちくりとさせた。


 死神が私をじっと見る。




 私は、ぷいと横を向くと言った。

 「そ、そんなこと言われたって、私にだってわかんないわよ」





 そうよ。


 普通に見えたんだから!