「い、行けるわけないでしょっ! 未練たらたらよっ!!」
と、私はそう言うと、死神の首をしめた。
「…ぐわ…っ」
と、もがく、死神。
隣で見ていた彼はぎょっとすると、止めに入った。
「お、おい、やめろよ。こいつ、猫でも死神なんだぜ。《神》って付くくらいなんだから神様の一種だろ。そんなことしたらバチが当たるって」
私は、彼をじろりとにらむと言った。
「バチが当たるどころか、とっくに死んでるわよ、私はっ! 私、この猫のせいで死んだのよっ!! 《死神》って知っていたら、追いかけなかったわっ!! どうしてくれるのよ、私の人生っ!!」
「…ぐわ…、バカ…、はな…せ…」
「バカですって?」
私はぎゅっと力を入れると、ぱっと放した。
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