ポンポンッ。


 彼が、私の肩を軽くたたくと、

 「思い残すことがなければ、早く旅立てば?」

と言うと、空を見上げた。





 あの世へと旅立つ?


 この世に思い残すこと…




 思い残すこと、


 それは…




 私は死神を見た。




 死神は、息をつくと言った。

 「行くのなら、俺があの世へと導いてやろう」





 …ママ。