私は首をかしげた。




 まさか、猫がしゃべるわけないよね?





 黒猫が、私の前でピタッた止まった。

 「《猫がしゃべるわけない》? おまえ、今、そう思っただろ?」





 えっ?



 私は、目を丸くして猫を見た。





 猫が…


 しゃべった…





 猫が、しゃべった───っ!!