カイの隣にいたミナミさんは、

 「まさに青春ね」

というセリフを残して、人込みの中に消えていった。






 カイは、私の耳元でささやいた。

 「おかえり」





 私はつま先立ちをして、カイの唇に軽く触れる。




 私は顔を赤くすると、カイの背中をたたいて言った。

 「ご褒美だよ」




 カイは目を丸くすると言った。

 「はっ!? 一瞬じゃなにがなんだか…。5年まったんだぜ…。俺の5年返せよ…」




 私はおかしくて、クスクス笑った。





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