私はレストランを飛び出し、人込みにのまれながら、前へ、前へと進んだ。





 カイに会いたくて、


 カイに会いたくて…





 そして、見つけた。





 たくさんの人が、私の前を通り過ぎる。


 スローモーションのように、私の前をたくさんの人が行き来し、いろんな人の会話が私の耳に入ってくるなか、私は叫んだ。

 「カイッ!!」





 カイがゆっくりと振り返る。


 私を見つけた途端、カイは目を細めて笑った。




 私はカイの腕の中に飛び込んだ。