「お~い、みんな出てこいよ! かわいい新入りだぜ」

 彼はそう言うなり、あちこちに手招きをする。



 「あ、あの、紹介は結構です」

 「遠慮すんなって。ったく、あいつら恥ずかしがり屋だからな、隅っこに隠れて出てこないや」

 ひとりおかしくクスクスと笑う、彼。

 いや、私全然おかしくないんですけど。

 ってか、アンタの地縛霊仲間、どこにいるのかさっぱりわかんないんですけど。



 「あの、またの機会にってことにしません?」

 「じゃ、あいつらにアンタが会いたがってるってこと伝えておくから」

 「えっ、別に会いたがってなんか……!」

 「友達が増えるチャンスじゃん」

 「そ、そうだけど、地縛霊はちょっと…………」

 ボソッとつぶやく私に、背筋が凍るような殺気をじわじわと感じる。




 ま・さ・か……!