ミナミさんは、目に涙を浮かべながら言った。

 「聞いてよ~、カイ。私のアキラがミノッチとできてたっぽいの!」




 カイは、眉間にシワを寄せると言った。

 「はっ!?」





 ん?





 アキラ?


 ミノッチ?





 まさか…





 ミナミさんが言った。

 「この5年、必死にアピールしてきたのよ。なのになんでよ、後から入ってきたミノッチに、私のアキラをとられるなんて───っ」




 カイは、ため息をつくと言った。

 「ったく。はいはいはい、家に帰ったら、ゆっくり聞くよ」