それは、突然聞こえてきた。





 リン、リン、リン…


 鈴の音だった。




 どこともなく、聞こえてくる不気味な音。





 「…どこから聞こえてくるんだろう」

と、私は耳をすませながら言った。




 「えっ?」

 カイは目を丸くすると、“なにが?”という顔で私を見た。




 もしかして、この音、聞こえてない?




 …まさか!