名無しさんは、さえぎるように言った。
《クククッ! おしゃべりは、もうおしまいだ。おまえは、大人しく見ていればいい。クククッ…》
まって、名無しさん!
全身から、じわりと汗がにじみ出た。
私は…
私は、隣にいるカイの腕にぎゅっとしがみついた。
カイは目を丸くして私を見ると、すぐに目を細めて笑った。
私は生きたいっ!
カイといっしょに生きていきたいのっ!!
私は息をととのえると、こう言った。
「…カイ、助けて。死亡予告だされたの。5分後に…死ぬって。でも、もう5分ないかも…」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆