「大丈夫かい? 今朝もそうだったが、あまり顔色がよくないね…」
と、パパは私の顔をのぞくと言った。
パパの顔が視界に入った途端、私はビクッとした。
そして、すぐさま笑顔をつくろい、
「い、いえ、大丈夫ですっ!」
と答えると、横にいるカイが私をちらりと見る。
「…そう。初樹はね、…あ、娘の初樹はね、思っていることをすぐに顔に出すんでね、つい…」
と、パパはそう言うと、クスッと笑った。
…え?
すべてお見通しってわけね…
さすが、パパ。
「…ぷっ!」
と、カイは吹き出すと、私を見てにんまりと笑う。
なにが言いたいのか、だいたいわかるけどっ!
私はぷいと横を向くと、カイに突然、手をつかまれた。