カイの口から思いもよらぬセリフを聞いた私は、時間が止まったかのように、なにも考えられなかった。
すると、カイは顔を真っ赤に染めると、今のを打ち消すかのように慌ててこう言った。
『いや、その…、だからだな…。俺が言いたいのは、つまり、相手が死神だから、それくらいの覚悟がないと立ち向かうことできないだろうと…。いや、自分でもなに言っているのか、よくわからん…』
はじめて見るカイのその慌てぶりに、私は目を丸くして見ていた。
『こんなこと言いたかったんじゃなくて…、練習どおり…、その、うまくいかないもんなんだな…』
『練習どおり?』
と、私はそう言うと、首をかしげた。