カイはゆっくりとベッドから降りると、私の肩に手を置いた。

 「初樹、おまえが言ってた《たすけて》って、…もしかして親父さんのこと?」






 私ははっとして、カイを見た。




 そうか、カイはすべてを知ってしまったんだ。



 私は、ゆっくりとうなずいた。






 「…そうか。なら、俺がなんとかしてやるよ」

と、カイは私の耳元でそうつぶやくと、部屋から出ていってしまった。


 大好物のフルーツカレーに手をつけずに。






 なんとかしてやるって、それは一体どういう意味なんだろう…


 カイは、一体なにを考えているの?