パパにそう言われた途端、じわりと涙があふれでた。
グッと堪(こら)えようとしたが、そのとき、パパが私の頭を優しくなでてくれた。
なつかしかった。
私が泣き出したとき、パパはいつも、こうやって私の頭をなでてくれた。
いっその事、《パパ!》と叫んで、胸に飛び込んでしまいたかった。
そう出来たら、どんなに気持ちが楽になったことだろう。
それでも、私は十分にうれしくて、うれしさのあまりに次から次へと涙があふれでた。
パパは、穏やかな口調でこう言った。
「話してごらん」
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