「初樹、お待たせ」 と、パパはそう言うと、家から出てきた。 そして、11歳の私の隣にいる私に、ゆっくりと視線を移すと、 「君は、きのうの」 と、パパはそう言うと、私ににっこりと微笑みかけた。 私も自然と顔がほころびると、ぺこりとおじぎをした。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆