「初樹、お待たせ」

と、パパはそう言うと、家から出てきた。



 そして、11歳の私の隣にいる私に、ゆっくりと視線を移すと、

 「君は、きのうの」

と、パパはそう言うと、私ににっこりと微笑みかけた。





 私も自然と顔がほころびると、ぺこりとおじぎをした。






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