次の瞬間、私の目に飛び込んできたものは、ベッドの上で大の字に寝ている、ミナミさんの姿だった。
しかも、信じがたいことに、あの不気味で怪物のような、ものすごい音を発していたのは、ミナミさん自身だった。
私は自分の目を疑った。
グガァ~、グガァ~、と気持ち良さそうに眠る、ミナミさん。
得体の知れない生物が、ミナミさんのイビキだったなんて…
こんなんで、よく《女同士で寝ましょ?》なんて言えたよね。
よかった、いっしょに寝なくて…
私は、なにも見なかった、なにも聞かなかった、ということにして、そっとドアを閉めた。
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