その後、大学に進学したものの、すぐに退学し、《男を磨(みが)くために、ホストになる》と偽って、“ミナミ”という名でキャバクラで働き、そのときに稼いだお金で女になったという。




 女になって目の前に現れたとき、母親は驚きよりも喜んでいたという。



 父親はというと、がく然として言葉も出なかったらしい。


 戸籍上まだ男なのも、なんの相談もなく、突然女になってしまったミナミさんをあまり快く思ってないから。







 カイから、ミナミさんの話を聞くうちに、私はいつの間にか眠り込んでしまったんだと思う。