ガチャッ。
それは、前触れもなくドアが開いた。
寿命が縮むかと思うくらい、私の心臓は爆発寸前だった。
「初樹ちゃん、カイ、おっはよ~」
と、ミナミさんが機嫌よく、部屋に入ってきた。
私たちは、反射的にばっと離れ、お互いに背を向けた。
「お、おはよう、ミナミさん…」
と、私は胸をドキドキとさせながら、何事もなかったように振る舞った。
「ふう~ん」
と、ミナミさんはそう言うと、私とカイの顔をまじまじと見る。
「か、勘違いすんなよっ! こいつが泣いてたから、慰めてやっただけだかんなっ!!」
と、カイが顔を真っ赤にして言った。
慰めてやった…だけ?
なにそれ!
もっと他に言い方ってもんがないわけぇ!?