頭がもうろうとした中でも、私の目には焼き付いていた。 パパが… パパが… 変わり果てた、パパの姿が… パパのそばを離れずにいたチョコ。 まわりは、血の海と化としていて… 呼吸が乱れる私。 思い出そうとしただけでも、気がどうにかなりそう… 私は恐怖に襲われて、ひざを抱えると、顔をうずめた。 「…初樹?」 と、カイの声が耳に入ると、私の肩に手をのせる。 …汗。 すごい汗。 震えが止まらない。