なにがなんだかわからず、きょとんとし、まわりをきょろきょろとする私にもう一度。



 「もしも~し! アンタだよ、ア・ン・タ」



 へ?



 「わ、私ぃ?」

 「そっ、アンタ」

 その人はそう言って、ヘルメットを脱ぐと、ニコッと笑う。


 現れたフェイスに思わずドキッとしてしまう。

 年は20歳前後の、さわやか系男子。




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