「ねぇ、ねぇ、ねぇ、カイ~。彼女の誤解はとけたわけ?」





 えっ!?




 耳を疑いたくなるような、ミナミさんの問題発言。





 私は、ぱっとミナミさんを見る。


 自分では気づいていないのか、ミナミさんは満面な笑みを浮かべていた。





 そして、カイはというと、こぶしを握りしめ、ぶるぶると震えていた。






 なんで言うかなぁ~、ミナミさん。


 カイが部屋から出てこないところをみれば、察しがつくだろうに…





 カイは、眉をつり上げ、ずかずかとミナミさんの前に立つと、胸ぐらをつかんで言った。

 「ミナト、おまえ、面白半分であの場に現れただろっ!?」





 …え?



 ミナ…ト?