「さっきはごめん…」
えっ?
私の耳に、突然、ぼそっと声が入ってきた。
その声は、カイのものだった。
カイを見ると、カイが私を見ていて、すぐさま視線をそらした。
そして、またぼそっと言った。
「さっきは悪かったな。八つ当たりなんかして」
えっ?
正直、うれしかった。
私の胸が弾けたような、そんな感じがした。
ミナミさんは、きょとんとすると、
「え? え? え? ねえ、なんの話ぃ?」
と、私とカイの顔を交互に見る。
カイは、キッとミナミさんをにらむと、ぷいと横を向く。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…