《クククッ。さあな》




 なによ、もったいぶっちゃって!


 教えてくれたっていいじゃないっ。




 それより、いつまでそうやって、人の頭の中で話すつもり?


 姿を現したら?





 《クククッ。ああ、まだ言ってなかったな。俺はまだ過去のおまえに、印を付けてないんだよ。俺の姿が見えるときは、過去のおまえに印を付けたときだ》




 黒星っ!


 じゃ、まだ過去の私には、付けられてないんだっ!!







 「初樹ちゃ~ん」

と、ミナミさんに背後から声をかけられた。




 《そういえば、そいつの未来まで変えたな。そいつは、この先もずっとバイト生活だったはずなのに…》

と、名無しさんはつぶやくように言った。





 えっ?