「…カ、カイ?」


 私は呼びかけたが、カイは依然として背を向けたままだった。





 どうしよ…





 「ねぇ、カイ…」


 もう一度呼びかけたとき、私ははっとした。


 カイの肩が、わなわなと震えていた。





 …もしかして、泣いてる?




 そう思ったときだった。

 カイが急にくるりと前を向くと、

 「おまえとミナトのせいだっ! どうしてくれんだよ、やっと修復しなおしていたところなのにっ!!」

と一気に言うと、私の前をスッと横切り、階段を駆け上っていってしまった。






 お、怒ってる…