きょとんとする彼女に、ミナミさんは言った。

 「姉のミナミで~す」





 「姉? カイくんて、お姉さんふたりいるの?」

と、彼女に問われ、私とミナミさんの顔を交互に見る、カイ。





 すると、ミナミさんはくるりと背を向けると、

 「じゃ、初樹ちゃん、私たちは髪を乾かしに行きましょ?」

と言うと、にっこり笑う。




 「えっ!?」

 目を丸くする、私。





 ちょっと、まって!


 カイと彼女、このままで平気なわけっ!?






 「おい…」

 カイが、険しい表情で私を見ていた。




 私は目をぱちくりさせた。





 「まさか、あいつといっしょに風呂に入ったのかっ!?」

と、カイはそう言うと、ビシッと指さした。






 えっ?



 アイツッ!?






 指がさす方向は…




 ミナミさんっ!?