カイは、私を見るなり、彼女を見るなり、きょろきょろとする。



 そして、カイの口から出たのは…

 「えっ? あ…、えと…、姉…貴?」





 姉貴っ!?





 すると、彼女はじっと私を見つめる。





 私は、ゴクンッと息をのんだ。





 彼女の隣で、カイが拝むように手を合わせていた。






 私は、息をつくと言った。

 「…あ、姉です」






 うまくいくと思ったのにっ!


 なんで、このタイミングで出てくるかなぁ、ミナミさん。





 「あら、カイお帰り~」

と、私の背後にバスタオル姿のミナミさん。





 カイはため息をつくと、手で顔を覆う。