気になりだしたら、もう気になって仕方がない。
ミナミさんは、ソファーに座って、ファッション誌を見ていた。
私は向かい側のソファーに座って、ミナミさんから借りたファッション誌から、ミナミさんをちらちらと見ていた。
やっぱり、どう見たって女…
「ねぇ、初樹ちゃん。私の顔になにかついてる?」
と、私に笑いかける、ミナミさん。
「えっ…」
バレて…た?
私はすぐさま、ファッション誌に視線を移すと、
「い、いえっ! あまりにもきれいなので、つい見とれて…!!」
と、今度はなんとかうまい具合に言葉を見つけた、私。
ま、本当のことだし、いいよね?