カイの両親は、私の存在を知らないみたい。



 カイが私を担いで帰ってきたときには、もうすでに寝ていたという。






 私の中で、やっと話がつながった。



 朝、カイと話していた男の人と女の人の声はカイの両親のもので、あのときは、なにが大丈夫なのか、なにを頼んだのか、さっぱりわからなかったけど、こういうことだったんだ。





 両親は、今日から3泊4日、ふたり仲良く沖縄旅行。




 朝早くから出発する両親は、きのうの夜7時前には寝ていて、気を失っていた私をそっとミナミさんの部屋に運んだという。







 ミナミさんはというと…




 「えっ、私ぃ? 私はカイの部屋で、カイといっしょに寝たわよ」

と、ミナミさんはにっこりと笑って答えた。






 いっしょに…寝た?







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