誰っ!?





 私は目をぱちくりさせた。





 サラサラのロングヘアー。

 グレーのスーツをビシッと着こなす、背の高い女の人。





 「さっきから、ずっと見ていたのよ。いつ押すのかって」

と、そのきれいな女の人はそう言うと、カツカツとヒールの音を鳴らしながら、ゆっくりと歩いてきた。




 その人が歩くたびに、スカートのすそが揺れ、細い足をのぞかせた。






 うわぁ~、モデルさんみたい。


 なんか、カッコイイ…


 って、ときめいてる場合じゃないっ!!





 すると、そのきれいな女の人は、私の前でピタッと止まると、私の顔をまじまじと見はじめた。




 「あ、あのぅ…」








 パンッ!


 そのきれいな女の人は、手をたたくと言った。

 「もしかして、きのう、カイが担いで持って帰ってきたコっ!?」






◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆