11歳の私が、花の首飾りの作り方を手取り足取り教えてくれた。



 「お姉ちゃんいい? 見ててね。ここに4本のお花があるでしょ? この4本を束ねるように、1本ずつぐるっと巻き付けるの。これの繰り返し。どんどん長くして、輪にしたら完成」





 私は、うんうんと、小刻みにうなずくと、

 「な~るほどぉ」

と、相づちを打った。





 私は、11歳の私に教えられたとおりにやると、不思議なことに自然と手が動いた。







 …やっぱり、体は覚えてるんだな。




 私は出来上がった、首飾りを見て思った。





 「お姉ちゃん、すご───い!」

と、11歳の私が目を輝かせながら言った。




 「そ、そお?」




 まさか、自分で自分をほめるなんて…



 複雑な気分。



 しかも、拍手までしてくれちゃって…