11歳の私が、私をじっと見つめているのに気がついた。




 私は目をぱちくりさせると、11歳の私に見つめ返した。





 5年前の自分を見るなんて、言葉には表せないくらい、なんとも不思議な気分だった。






 11歳の私がにっこり笑うと、予想もしなかったことを言ったのだ。

 「お姉ちゃんもいっしょに、散歩に行かない?」







◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆