「はい」 カイに、ヘルメットを渡される。 へっ? 目をぱちくりさせる、私。 カイは、バイクにまたがると言った。 「早く、乗って乗って」 …え…… バイク? 一瞬、表情が固まる、私。 「おい、早く乗れよ」 やだ。 やだ。 バイク事故で死ぬような奴のバイクになんか、乗りたくないっ! 私は指をさして言った。 「の、乗れって、そのバイクに?」 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆