一方、頭の片隅にはママのことが…。





 私は彼の背中に、つぶやくように言った。

 「電話、借りても…いいかな?」





 彼はゆっくりと後ろを向くと、じろりと私を見た。





 早くしろ…ってことなのかな?



 目が、そう言っているような気がした。






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